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眼科の基礎知識
屈折異常の種類

1.眼の屈折

【眼の屈折を分類】

1)正視
2)非正視(屈折異常)


bunrui.gif

2.眼の屈折の種類
正 視 1.gif 無調節の状態で無限遠からくる平行光線が網膜に結像する場合は正視である。
近 視 2.gif 無調節の状態で無限遠からくる平行光線が網膜の前に結像する場合は近視である。
遠 視 3.gif 無調節の状態で無限遠からくる平行光線が網膜の後に結像する場合は遠視である。
近視性単性
直乱視
4.gif 無調節の状態で無限遠からくる平行光線が水平方向は網膜に結像し、垂直方向は網膜の前に結像する場合は近視性単性直乱視である。
近視性単性
倒乱視
5.gif 無調節の状態で無限遠からくる平行光線が水平方向は網膜の前に結像し、垂直方向は網膜に結像する場合は近視性単性倒乱視である。
近視性複性
直乱視
6.gif 無調節の状態で無限遠からくる平行光線が水平方向は網膜の少し前に結像し、垂直方向はそれよりも前に結像する場合は近視性複性直乱視である。
近視性複性
倒乱視
7.gif 無調節の状態で無限遠からくる平行光線が垂直方向は網膜の少し前に結像し、水平方向はそれよりも前に結像する場合は近視性複性倒乱視である。
遠視性単性
倒乱視
8.gif 無調節の状態で無限遠からくる平行光線が水平方向は網膜に結像し、垂直方向は網膜の後に結像する場合は遠視性単性倒乱視である。
遠視性単性
直乱視
9.gif 無調節の状態で無限遠からくる平行光線が水平方向は網膜の後に結像し、垂直方向は網膜に結像する場合は遠視性単性直乱視である。
遠視性複性
倒乱視
10.gif 無調節の状態で無限遠からくる平行光線が水平方向は網膜の少し後に結像し、垂直方向はそれよりも後に結像する場合は遠視性複性倒乱視である。
遠視性複性
直乱視
11.gif 無調節の状態で無限遠からくる平行光線が垂直方向は網膜の少し後に結像し、水平方向はそれよりも後に結像する場合は遠視性複性直乱視である。
雑性直乱視 12.gif 無調節の状態で無限遠からくる平行光線が水平方向は網膜の後に結像し、垂直方向は網膜の前に結像する場合は雑性直乱視である。
雑性倒乱視 13.gif 無調節の状態で無限遠からくる平行光線が水平方向は網膜の前に結像し、垂直方向は網膜の後に結像する場合は雑性倒乱視である。

3.視力矯正レンズ

[球面レンズ]

球面レンズとは、前後を2つの球面で囲まれた透明体で、その物体内を通る光束を収束(凸レンズ)または拡散(凹レンズ)させる働きをもつ。

lenzu1.gif凸レンズ

凸レンズは光を収束する働きがあるので、眼前に置くと、全屈折の焦点距離は短くなる。遠視の眼に適切な度数の凸レンズを装用すれば、焦点は網膜上に移動する。したがって、凸レンズは遠視の矯正に用いられる。

lenzu2.gif凹レンズ

凹レンズは光を拡散する働きがあるので、眼前に置くと、全屈折の焦点距離は長くなる。近視の眼に適切な度数の凹レンズを装用すれば、焦点は網膜上に移動する。したがって、凹レンズは近視の矯正に用いられる。


球面レンズの度数は、レンズの屈折力(D:ディオプター)で表され、屈折力と焦点距離(f)との関係は、次のようである。
D=1/f (例)焦点距離が25cmの凹レンズの屈折力 D=1/-0.25=-4.00
球面レンズは、円柱レンズと区別するため、度数の前にSまたはSphを付けて表示する。例えば、上の例の場合、S-4.00Dとなる。


[円柱レンズ]

円柱レンズとは、前後を2つの円柱面または円柱面と平面で囲まれた透明体で、その物体内を通る光束のうち、ある特定の方向の光束を収束(凸レンズ)または拡散(凹レンズ)させる働きをもつ。したがって、円柱レンズはある一定方向の屈折を矯正したい場合、つまり乱視の矯正の場合に用いられる。
円柱レンズの、円柱軸と平行な方向をそのレンズの軸(Axis)という。軸に平行な方向には度が付いてなく、軸に直角な方向に最も強い度が付いている。したがって、軸方向に入った光束は屈折せず、それ以外の方向に入った場合に屈折し、軸と直角の方向に入った光束が最も強く屈折する。この場合、球面レンズと同様凸の円柱レンズでは収束し、凹の円柱レンズでは拡散する。ただし、一定方向にのみ屈折するので、光束は一点ではなく線に結び、これを焦線という。

001.gif 002.gif

円柱レンズの軸の角度は経線の角度と同じで、レンズの正面に対して水平方向を180°とし、
そこから時計と反対回りに1°、2°、…30°、…90°(垂直方向)…となる。

円柱レンズの度は、この軸と直角の面のレンズの屈折力で表され、単位は球面レンズと同じくD(ディオプター)を用いる。また、円柱レンズであることを示すため、度数の前にCまたはCylを付けて表示する。


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