まなざしレスキュー|コンタクトレンズのメニコン
コンタクトレンズやケアに関するちょっとしたトラブルの原因と解決策をアドバイスします。
※本ページは診察のコーナーではありませんので、治療のためには必ず眼科医にご相談ください。
●乾燥感(乾いた感じ)はありますか?
●黒目、白目に傷はありますか?
ドライアイは、病的なものと、コンタクトレンズによって引き起こされるものの二つに分けられます。 病的なドライアイは、涙が少ないタイプと涙が過剰に蒸発するタイプに分けられますが、症状だけでは判断できないため、眼科医による診察を受けて、適切な治療が必要です。この病的なドライアイは、コンタクトレンズを装用していない状態でも、乾燥症状や目の傷、充血が起こることが特徴です。 一方、コンタクトレンズを装用することによって引き起こされるドライアイは、コンタクトレンズを装用していないときには症状がないのですが、コンタクトレンズを装用していると、乾燥症状や目の傷、充血ができます。その原因は、コンタクトレンズを装用することによって、瞬きの回数が減ったり、コンタクトレンズの上に涙が乗りにくくなることで、涙の蒸発が過剰に起こると考えられます。対策としては、人工涙液の点眼や、瞬きを意識的に行う努力で改善することもあります。
●かゆみはありますか?
●目やにはでますか?
●ケアはしっかり行っていますか?
アレルギーは、『花粉』、『ハウスダスト』、『動物』などが原因で引き起こされたものであるのか、コンタクトレンズの装用によって引き起こされたものであるのかを明確にすることが大切です。眼科医の診察を受けて、その原因が何であるかを知ることがまず必要です。
花粉、ハウスダスト、動物などが原因の場合には、点眼などの治療が必要になるので、コンタクトレンズを装用する前と後に治療薬を点眼したり、一時的に装用を中止しなければならないこともあります。
コンタクトレンズによって引き起こされるアレルギーは、コンタクトレンズに付着した汚れが原因となっていることがあります。また、アレルギーの方は、目やにが多くでますので、それがコンタクトレンズに付着して汚れの付着を増強させ、悪循環になることも考えられます。その対策としては、汚れの付きにくいコンタクトレンズを選択するか、汚れが付いてもその日のうちに捨ててしまう1日使い捨て(ワンデー)タイプのソフトコンタクトレンズを選択することが必要です。また、レンズケアを十分に行って、汚れを取り除くことも大切です。
●昨日は見えたのに今日は見づらい?
●遠くが見にくいですか?
●近くが見にくいですか?
●二重に見えますか?
●はめている時間が長くなると見にくくなりますか?
見づらさで最も多い具体的な訴えは、『昨日は見えていたのに今日は見づらい』です。これは、多くの場合『左右コンタクトレンズの入れ間違い』でしょう。普段、ものを見るときは両眼なので、見え方に違和感が生じます。カレンダーなどの数字を片眼ずつ隠して、見え方の違いを確認してください。どちらかの目がよく見え、他眼が見づらければ左右のコンタクトレンズを入れ間違っていると判断しても良いでしょう。そのような時は、左右を正しい状態に戻してください。 遠くの風景が見づらくなったと感じたら、近視が進行している可能性があります。今、使用中の眼鏡やコンタクトレンズの度数が目に合っているかを眼科で確かめて下さい。 また、手元が見づらいと感じ始めたときは、度数が強いか『老視』の可能性があります。老視は、早い方では30歳後半からその兆候があり、近くのものを見るときに少し遠ざけないと見づらくなります。このようなときには、眼鏡では遠用と近用の眼鏡を用意するか遠近両用の眼鏡をお使いになると良いでしょう。また、コンタクトレンズをお使いの場合には、遠用をコンタクトレンズで使用し、近用を見るときだけに老眼用の眼鏡を使用するという方法が一般的です。眼鏡を使用したくない方には、遠近両用コンタクトレンズを使用するという方法もあります。 ものが二重に見える場合は、おそらく乱視の影響と思われます。眼鏡による乱視矯正か、乱視矯正可能なハードコンタクトレンズ又はトーリックソフトコンタクトレンズを使用すると良いでしょう。 以上は眼鏡やコンタクトレンズの度数で対応できます。しかし、「見にくさ」には度数ではなく他の原因も考えられます。たとえば、コンタクトレンズを長時間使用すると見づらくなることがあります。これは、コンタクトレンズ表面の乾き、つまりコンタクトレンズ表面の乾燥によって涙が均一に乗りにくくなり、光学性が低下した状態が原因で見づらさを感じることがあります。このようなときには、眼科医の指示に従い人工涙液などの使用や装用の途中で洗浄すると解消することがあります。
●くもって見えますか?
●はめてすぐにくもりますか?
●はめている最中にくもりますか?
コンタクトレンズをはめてすぐにくもるときは、コンタクトレンズ表面に汚れが付着している可能性があります。汚れには涙液中のタンパク質の付着と化粧品のような油性の汚れがあります。タンパク質の付着は定期的に除去すれば、ほとんどの場合、問題はないでしょう。しかし、取り扱い中(はめたり、はずしたり時)にコンタクトレンズに付着した化粧品やハンドクリームはタンパク除去剤では取り除くことができず、指定された洗浄液で十分なこすり洗いを行う以外は対応方法がありません。頑固に固着している場合は、新しいコンタクトレンズに交換した方が良いでしょう。
はめている最中にくもってくるときは、コンタクトレンズ表面の乾き、つまりコンタクトレンズ表面の乾燥によって涙が均一に乗りにくくなり、光学性が低下した状態が原因と考えられます。眼科医の指示に従い人工涙液などの点眼で乾燥に対する対処が必要です。
●ゴロゴロしますか?
●時々、突然痛みますか?
ハードコンタクトレンズを使い始めて2週間程度はゴロゴロすることがあります。このときの異物感は、まだハードコンタクトレンズに慣れていないというシグナルですが、少しずつ軽度になっていくのであれば、問題はありません。慣れるためのポイントは毎日使い続けることです。きっと慣れるでしょう。しかし、異物感が1ヵ月も2ヵ月も続くようならば、眼科でコンタクトレンズや目の検査を受けたほうが良いでしょう。
次に、突然の痛みの原因は、ほこりや抜けたまつ毛がコンタクトレンズの下に入ったときに起こります。このような時は、すぐにコンタクトレンズをはずし、再度洗浄した後に改めてはめてください。痛みが継続しているのに、そのままにしておくと、黒目に多くのキズを付け、コンタクトレンズをはずしても痛みが継続する場合があります。このようなときには、眼科医に相談してください。
●はめている最中に目が乾きますか?
乾燥感の原因には大きく3つに分けられます。1つめは使用者がドライアイ、2つめはコンタクトレンズの状態が悪い、3つめは生活環境による影響です。
1つめのドライアイはドライアイの内容を参照してください。
2つめはコンタクトレンズの状態が悪いために起こる乾燥感です。コンタクトレンズの取り扱いが悪い場合は、コンタクトレンズ表面にキズが付いたり、タンパク質が付着します。それにより、コンタクトレンズ表面が乾きやすくなり、乾燥感が現れます。
最後に、生活環境による影響とは、空調の効いている室内(特に低湿度)や飛行機内などに長い時間いると、コンタクトレンズ表面が乾いて、『乾燥感』などが現れることがあります。このようなときには、環境改善、人工涙液の点眼、コンタクトレンズの再洗浄を試してください。それでも解消されないときは眼科医にご相談ください。
●指定のケア用品をご使用ですか。
●取り扱いは正しいですか。
汚れやすいという原因には、大きく2つに分類されます。
1つめは指定のケア用品を使用しているかどうかです。ケア用品にはコンタクトレンズに合わないものもありますので、必ずケア用品の外箱等の記載事項を確認し、眼科医に相談するなどして使用してください。
2つめは不適切な取り扱いを行っている場合です。ケア用品には取り扱い方法が決められています。取り扱い方法を間違って行ったり、適切な取り扱いを行わないと、コンタクトレンズが汚れてしまうことがあります。取り扱い指導方法に従って行うようにしてください。ただし、正しい取り扱いを行っていてもコンタクトレンズが汚れてしまう場合もありますので、そのときには、眼科医に相談してあなたに合った指導を受けてください。
●すぐに充血しますか?
●はめている最中に充血しますか?
充血には、すぐに充血するタイプと夕方以降に充血するタイプがあります。
すぐに充血する方は、洗浄液が十分すすがれていない、取り扱う手指の洗浄が不十分である、コンタクトレンズに不慣れであることなどが挙げられます。特に、ハードコンタクトレンズの洗浄液は、必ず水道水で十分にすすがないと、界面活性剤(洗浄成分)によって、刺激(しみる、痛み)を伴います。
また、夕方以降に充血する方は、コンタクトレンズに汚れが付いてきたり、コンタクトレンズ表面が乾燥していることが考えられます。コンタクトレンズの汚れの多くはタンパク質ですから、定期的にタンパク質を取り除く処理を行うことや眼科医の指示に従い人工涙液などを使用すると解消することもあります。
●瞬きだけでずれたり、はずれたりしますか?
●急に視線を変えるとずれたりしますか?
一般的に、コンタクトレンズは瞬きだけでずれたり、外れたりすることはありません。眼科医に相談し、必要に応じてフィッティング(コンタクトレンズと黒目の合い方)を見てもらうことをお勧めします。
また、急に視線を変えるとずれる場合は、フィッティングやコンタクトレンズ表面の汚れ、乾燥が原因の場合があります。コンタクトレンズの汚れの多くはタンパク質ですから、定期的にタンパク質を取り除く処理を行うことや眼科医の指示に従い人工涙液などを使用すると解消することもあります。